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副業の経費で、ぼくは2種類の地雷を踏んだ。
「落とせると思ったのに落とせなかった」地雷と、「落とせないと思ってあきらめていたのに実は落とせた」地雷だ。
前者は単純に損した。後者は「知っていれば得できた」のに知らなかったせいで逃した。
この記事でわかること:
- 副業の経費で「落とせない」と知らずに計上しようとしたもの
- 「落とせないと思い込んでいた」が実は経費になったもの
- 領収書がない場合の現実(意外と厳しい)
計算すると、知識の差でぼくは約30万円分の経費計上を誤認していた。

「経費になる」と思って計上しようとしたら全部NGだった話
副業を始めて2年目の確定申告で、ぼくは「経費として申告できる!」と意気込んで計算を始めた。
当時思い描いていた経費のリストはこうだった。
- スーツ代:3万2千円(副業の打ち合わせにしか着ていかないスーツ)
- 取引先への手土産代:合計1万5千円
- 書籍代(副業関連):約2万円
合計:6万7千円
実際に経費として認められたのは、書籍代の一部だけだった。
スーツ代3万円が経費にならないと知らなかった
スーツは「副業の打ち合わせにしか使っていない」と主張しようと思っていた。
でも調べたら、スーツは「プライベートでも着用可能な汎用性のある衣類」として扱われる。「業務でしか使わない」と言い切るのが難しく、経費として認められないケースがほとんどだ。弥生の公式サイトにも「スーツは業務専用と認定されにくい」と書いてあった。
「仕事でしか着ないのに」と思ったが、税務署の判断基準は「着用者がそう感じているか」ではなく「物として汎用性があるか」だ。3万2千円の計上はあきらめた。
取引先へのお土産代も「業務関連性が薄い」と判断した
これは税理士の知人に聞いた話だが、雑所得扱いの副業では「交際費」の概念が事業所得と比べて通りにくい場合がある。
「取引先との関係維持のために必要だった」という説明が成り立っても、雑所得の場合は業務との直接的な因果関係の証明がより難しい。
確信が持てなかったから、計上するのをやめた。
逆に「無理だろ」と思っていたのに経費になったもの
一方でこちらは、「どうせ無理だ」と思って最初から計上を考えていなかったものだ。
知らなかったことが本当に痛かった。
自宅家賃の一部(按分)が落とせると知った
「自宅で仕事をしているが家賃を経費にしようとは思わなかった」という副業初心者は多いと思う。ぼくもそうだった。
「プライベートの家賃を経費にできるわけがない」という思い込みがあった。
でも実際には、自宅で業務を行っている場合、業務使用割合を計算して按分した額を経費にできる。
ぼくの場合で試算すると:
- 家賃:月8万5千円
- 作業スペース:部屋全体の約20%(6畳の部屋のうち作業に使っているスペース)
- 按分額:8万5千円 × 20% = 月1万7千円
- 年間:1万7千円 × 12ヶ月 = 20万4千円
20万円。これを知らなかった。
freeeでは、この家賃按分の設定を一度やっておくと毎月自動で経費として仕分けてくれる。2年目からこれを使い始めて、初めて「経費管理」らしいことができるようになった。
スマホ代の按分も対象だった
家賃より衝撃だったのがスマホ代だ。
「スマホはプライベートでも使うから経費にならない」と完全に思い込んでいた。
でも家賃と同じく按分が適用できる。仕事で使う割合を計算して、その分だけ経費にできる。
ぼくの場合:
- スマホ代:月8千円
- 業務使用割合:約50%(メール・調査・クライアントとのやり取りに使う時間)
- 按分額:8千円 × 50% = 月4千円
- 年間:4千円 × 12ヶ月 = 4万8千円
家賃按分と合わせると、年間25万円以上が「知らなかったから計上しなかった」だ。

一番やばかった地雷:領収書がない支出は存在しないのと同じ
ここが一番後悔した部分だ。
「口座引き落としだから証明できる」は通じなかった
書籍代・PC周辺機器代で、Amazonのクレジット明細には記録が残っている支出があった。
「これは証明できる」と思っていた。
でも、クレジット明細の「Amazon 3,450円」という記録だけでは「何を買ったか」がわからない。「副業のために買った書籍」と言い切れる証拠にならない。
Kindleストアの購入履歴はあるが、電子書籍の領収書を個別に保管していなかった。
書籍代として証明できたのは、紙の本でレシートが残っているものだけだった。
領収書・レシートをとにかく捨てていた1年目の損失
副業1年目、ぼくはレシートを一切とっておかなかった。
「副業の収入がそんなに増えるとは思っていなかった」「確定申告なんて関係ないと思っていた」というのが正直なところだ。
2年目に確定申告が必要になったとき、1年目の経費を証明できる記録がほとんどなかった。
証明できなかった金額:約3万2千円分の書籍代・消耗品代
「弥生公式サイトによると、領収書を紛失した場合は出金伝票に支払い記録を残すことで対応できる」と書いてあるが、領収書がなくてその支出の存在も記録していなかった場合は、対応のしようがない。
経費は「記録した瞬間から存在する」ものだと思ったほうがいい。
経費計上の「落とせる・落とせない」を決める本当の判断軸
体験を通じてわかった判断軸はひとつだ。
「その支出が、副業の収入を得るために直接必要だったか」
これだけ。
スーツは「副業のために必要だった」と言いたくても、「プライベートでも着られる物」だから認められにくい。家賃やスマホは「プライベートでも使う」けど「副業にも使っている割合を計算して按分する」ことで認められる。
「必要だった」かどうかではなく、「証明できるか」と「業務専用性があるか」の2軸で判断するのが現実的だ。
あと、国税庁のサイトには経費として認められる費用の基準が記載されている。難しい言葉で書かれているが、個別ケースで迷ったときの参照先として使える。

まとめ:経費の地雷は「知っているかどうか」だけの問題
ぼくが踏んだ地雷をまとめるとこうだ。
落とせると思って計上しようとしたが落とせなかったもの
- スーツ代(汎用性が高く業務専用と認定されにくい)
- 交際費(雑所得では業務関連性の証明が難しい)
落とせないと思い込んでいたが実は落とせたもの
- 自宅家賃の按分:年間20万4千円
- スマホ代の按分:年間4万8千円
領収書がなくて証明できなかったもの
- 書籍代・消耗品代:約3万2千円分
知識の差だけで約30万円分の計上機会を逃した、あるいは間違えた。
「副業の経費は細かい」と思うかもしれないが、ぼくみたいに年間50〜60万円の副業収入がある人間にとって、経費の認識ミスは手取りに直接影響する。
1年目から会計ソフトで管理していれば、按分設定も領収書の記録も、そんなに手間じゃなかったはずだ。面倒くさがって後回しにした分だけ損をしたという話だ。
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