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副業で騙された経験は、ぼくには2回ある。
どちらも「まさか自分が」と思っていた頃の話だ。今振り返ると、サインはちゃんとあった。でも見えていなかった。あるいは、見ようとしなかった。
その2回の失敗から、ぼくは「副業を選ぶときの基準」をゆっくりと固めてきた。法律とか制度の話じゃなくて、「これが出てきたらアウト」という自分なりの判定ルールだ。今回はそれを全部話す。
この記事でわかること:
- ぼくが副業で騙された2回の経緯と、なぜ気づけなかったか
- 危ない副業に共通するサイン(経験から逆算したもの)
- 今も使っている「安全かどうか」の判定基準3つ

副業で騙されたのは、情報商材とSNS勧誘の2回だった
1回目:「月10万確実」の情報商材を2万8千円で買った話
副業を始めようと思ったのは、子どもの幼稚園代が予想より高くて、毎月少し赤字が続いていた頃だった。
YouTubeのサジェストに「スマホだけで月10万」という動画が出てきた。最初はスルーしたけど、3回目くらいで見てしまった。内容は「今の時代は知識さえあれば誰でも稼げる」「秘密のノウハウを公開する」みたいな感じ。LPに飛ぶと、限定50名・今だけ価格2万8千円と書いてあった。
買った。
買ってから3日後には「あ、これ薄いな」と分かった。内容のほぼ全部が「クラウドソーシングに登録して、文章を書いて、実績をつけて……」という一般論だった。LPに書いてあることをそのままPDFにしただけ、というような代物だった。
2万8千円。妻には言えなかった。
クレジットカードの明細が来るたびに、先に自分で確認して、スマホの画面を閉じた。「美容院代かな」くらいに思ってくれればいいと、なんとなく考えていた。思い出すたびに情けない気持ちになる。
2回目:「一緒に稼ごう」系のSNS勧誘に半月かけて気づいた話
それから1年ほど経って、Xでフォローしてきた人がいた。「営業マンから脱サラして月30万」みたいなアカウントで、投稿の雰囲気も穏やかで悪い印象はなかった。
DMが来た。「ぼくと同じ境遇ですね」「何か副業やってますか?」という内容で、ぼくも正直に答えた。
やり取りは半月くらい続いた。相談相手ができたみたいで、当時は少し嬉しかった。向こうも副業の苦労話を話してくれたりしていた。
ある日、「一緒にやらないか」という話になった。「仕組みに乗るためのコスト」として数万円が必要で、「それ以降は受動的に収益が発生する」という説明だった。
そこで気づいた。
要するにMLM的なビジネスへの誘いだった。「絶対に稼げる仕組み」「少ない元手で」「一緒に」——この3ワードが揃っていたときに、なぜ気づかなかったんだろう、と今でも思う。
騙されて分かった「危ない副業に共通するサイン」
2回の経験から、パターンは見えてきた。
初期費用を要求してくる
情報商材は「知識への投資」という名目で2万8千円を要求した。SNS勧誘は「仕組みに乗るためのコスト」という言葉で費用を要求した。名目はどちらも違うが、「副業を始める前にお金を出せ」という構造は同じだ。
正当な副業(クラウドソーシング・ライティング・フリマ)は、最初に稼ぐ側が一円も出さなくていい。登録も仕事探しも無料で、稼いだ後に初めてプラットフォームが手数料を取る。順序が逆なら疑っていい。
連絡がSNSのDMやLINEだけ
情報商材のサポートはLINEのオープンチャットだった。会社名を調べようとしたら、LPに「個人が教材提供者として運営」としか書いていなかった。SNS勧誘も、もちろんXのDMとLINEだけ。
企業名・代表者名・住所・電話番号。これが全部揃っている会社かどうかを最初に確認することで、かなり弾ける。「連絡手段がSNSだけ」は今のぼくにとって即アウトのサインだ。
「絶対」「確実」「誰でも」が出てくる
「月10万確実」「誰でも稼げる」「絶対に損しない」——副業に限らず、仕事の収益を「絶対」と言い切れるものはない。それをやっている時点で、誇大広告に分類される。
これが出てきたら、どんなに内容が魅力的に見えても、一度立ち止まる癖がついた。
サポートの実態が会員勧誘になっている
SNS勧誘で最終的に出てきた「一緒にやらないか」は、いわゆる「紹介報酬型ビジネス」への入会誘導だった。副業の方法を教えてもらうつもりが、気づけばビジネスの仲間集めを頼まれていた。
「教える立場の人が、なぜ自分を巻き込む必要があるのか」という問いは、常に頭の片隅に置いておくべきだと思っている。
騙された経験から逆算した「安全な副業の選び方」の基準

具体的な判定基準を3つにまとめた。難しい話じゃなくて、ぼくが今も実際に使っているチェック項目だ。
基準1:登録が完全無料で、最初の収益が「先に発生」するか
副業で稼いだお金を受け取る。その後に初めてプラットフォームや仲介業者が手数料を取る——これが正常な構造だ。
は登録・仕事の応募・納品まで無料で、クライアントから報酬が支払われた後に手数料が引かれる仕組み(クラウドワークス公式サイト・2026年4月時点)。ランサーズも同様。稼ぐ前にお金を出す必要がない。
「最初に費用が発生するか」を確認するだけで、情報商材系の地雷の大半は踏まずに済む。
基準2:プラットフォームが第三者を介しているか
直接「個人」と取引する形式には、プラットフォームによる仲裁機能がない。トラブルになっても「個人間の問題」として処理される。
クラウドソーシングや大手フリマアプリのような第三者プラットフォームを挟むことで、「問題が起きたときの逃げ道」が存在する。ぼくはクライアントから直接「LINE払い」を求められたことがあるが、即断った。
基準3:「誰かに話せる副業か」という主観テスト
これが一番シンプルで、一番効いた基準だ。
「この副業、妻に話せるか?」
情報商材を買ったとき、ぼくは言えなかった。言えないと分かっていて買った。言えない何かを自覚していながら、2万8千円を出した。
副業詐欺に遭うとき、多くの場合「どこかおかしいな」という感覚は存在している。それを「大丈夫だろう」と押し込めてしまう。「誰かに話せるか」という問いを自分に向けると、その「どこかおかしい」感覚が浮き上がってきやすくなった。
今ぼくが安全だと判断している副業の条件
3年間副業を続けてきた今、安全だと判断した副業の共通点を並べるとこうなる。
- 登録・利用が完全無料(費用は成果後のみ)
- 会社名・代表者・住所・電話番号がすべて公開されている
- 国内の公的機関や大手プラットフォームに登録・認可されている
- 「絶対稼げる」の表現がない
- 自分の作業・成果物に対して報酬が発生する(仕組みへの「乗り方」ではない)
ぼくが今やっているブログ・アフィリエイトは、初期費用ゼロ(ドメイン・サーバー代は必要だが数百〜千円レベル)で、作った記事という成果物に対してPV・クリック・購入という対価が発生する形だ。誰にでも話せるし、妻も知っている。

まとめ
副業で騙された経験から学んだことをまとめると:
- 「絶対・確実・誰でも」が出てきたら一旦止まる
- 最初に費用を要求する副業には近づかない
- 第三者プラットフォームを挟まない取引は断る
- 「妻に話せるか」という主観テストを使う
地雷を踏んだ経験が、今のぼくの基準を作ってくれた。2万8千円は高い授業料だったけど、おかげでその後は少なくとも「明確な詐欺」は踏まずに済んでいる。完全な安全なんてないけど、ある程度は絞り込める。
副業詐欺の被害に遭ってしまった場合は、国民生活センター(消費者ホットライン:188)に相談できる。
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