副業を始めた最初の失敗【動機がズレてると詰む話】

副業の失敗談・注意点

副業を始めた最初の失敗は、副業の選び方じゃなかった。

動機のズレだった。

3年経ってからそう気づいた。ぼくは「月5万足りない」という焦りだけで副業を始めて、1年間、何をやっても続かなかった。クラウドソーシング、ブログ、YouTube。3種類の副業を乗り換えたけど、全部で収益はゼロだった。

なぜかずっとわからなかった。でも今ならわかる。動機がズレていると、何を選んでも詰む。

この記事でわかること:
– 動機がズレた状態で副業を始めるとどうなるか
– ぼくが1年間で犯した失敗3つの具体的な経緯
– 動機のズレに気づいたきっかけ

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Photo by Shamia Casiano on Unsplash

ぼくが副業を始めたきっかけと、最初の勘違い

「月5万」という数字だけを見ていた

副業を始めたのは33歳のとき。子どもが幼稚園に入った年だった。

入園費・制服代・給食費・バス代。思っていたより全部高かった。毎月の家計を計算すると、3〜5万円の赤字が続いていた。妻はパートを少し増やしてくれていたけど、焦りは消えなかった。

「月5万、副業で稼ぎたい」

それだけだった。動機というより、ただの計算式だった。厚生労働省が公表している副業・兼業の促進に関するガイドラインが見直されて以来、副業を認める企業が増えた。でも「始める動機」の話は、あまりどこにも書いていない。家計が月5万足りない。副業で月5万稼ぐ。足し算で解決する。そういう発想でスタートした。

当然、「なぜ副業をやりたいのか」を深く考えなかった。「稼ぎたい」という気持ちはあった。でも「どんな副業に興味があるか」「何をやって一番楽しいか」は、全く考えていなかった。

今振り返ると、あの頃のぼくは副業を「問題解決ツール」としてしか見ていなかった。家計の赤字という問題がある。副業という道具で解決する。それだけ。問題が解決できなかったら、道具を変える。そういう発想だった。

副業が「働く体験」であるという視点がなかった。継続には、その体験の中に何か楽しさや意味を見つけることが必要だった。でも、ぼくはそれを考えなかった。

副業を「選ぶ作業」で満足してしまっていた

焦りの中でスマホを開いて、「副業 おすすめ」で検索した。

30種類くらいの副業が並ぶ記事が出てきた。ランキング形式で、それぞれのメリット・デメリット・月収目安が書いてあった。2時間くらいかけて読み込んだ。読み終わった頃には、なんとなく「どれから始めるか決めた」という達成感があった。

でも、何も始めていない。

今考えると、副業の情報を調べる時間は長かったけど、副業を実際にやる時間は極端に少なかった。調べることで「副業を始める準備をしている自分」に満足していたのかもしれない。まあ、そのくらい「どれを選ぶか」に時間をかけていた。

これも動機のズレの症状のひとつだったと思う。「月5万稼ぐ」という目標に対して、「副業を調べる」というのは遠回りな行動だ。でも、実際に副業をスタートして失敗するより、調べている方が「まだ可能性がある」と感じられた。動き出すのが怖かったのかもしれない。

動機がズレているとどうなるか

成果が出ないと理由を副業のせいにする

最初に選んだのはクラウドソーシングだった。

登録して、プロフィールを書いて、案件に5社応募した。5社全部落ちた。正確には返信すら来なかった。クラウドワークスの会員数は500万人を超えており、競争は最初から激しかった。

「クラウドソーシングは競争が激しすぎる」と判断して、次の副業を探し始めた。撤退を決めたのは登録から3週間後だ。

今ならわかる。3週間で5社応募して全落ちしても、クラウドソーシングに問題があるとは言えない。続けていれば採用されていたかもしれないし、プロフィールの書き方が悪かっただけかもしれない。でも、その時のぼくには「続ける理由」がなかった。月5万という数字に対して、3週間でゼロならもう終わりだと思った。

動機が「数字の達成」だけだと、成果が出ないと副業のせいになる。自分に合わないのではなく、副業が悪いのだと判断してしまう。

次々に副業を乗り換えてどこにも辿り着かない

クラウドソーシングの次はブログに移った。

「ブログは長期で稼げる」という記事を読んだから選んだ。動機は相変わらず「月5万達成」で、ブログを選んだのは「収益化できそう」という理由だった。

2ヶ月書いた。記事数は18本。アクセスはほぼゼロ、収益もゼロだった。

「2ヶ月で結果が出ないなら向いていない」と判断して、YouTubeに移った。

YouTubeでは動画を10本作った。チャンネル登録者は8人。再生回数の合計が200くらいで、3ヶ月後に全部削除した。

クラウドソーシング3週間。ブログ2ヶ月。YouTube3ヶ月。1年弱で3種類の副業を試して、収益はゼロだった。

当時のぼくは「合う副業を見つければ稼げる」と信じていた。だから乗り換える度に「今度こそ合うものを選んだ」と思っていた。でも実際は、どれも「稼げる気がしたから選んだ」だけで、「自分が続けられるかどうか」という視点がなかった。

副業を乗り換えるたびに「情報収集 → 登録 → 少し試す → 稼げないと判断 → 次を探す」というループを繰り返した。このループ自体に、かなり時間とエネルギーを使っていた。

結果的に何も積み上がらない1年が過ぎる

3種類の副業を試した結果、ぼくには何も残らなかった。

ライティングの経験値は、3週間で撤退したので薄い。ブログのSEO知識は、18本で止めたので中途半端。YouTube編集のスキルは、10本で削除したので積み上がらなかった。

どれかを続けていれば、スキルは積み上がっていた。でも、続けられなかった。「月5万達成できるか」という基準で判断していたため、結果が出ない段階でやめてしまった。

金銭的な損失よりも、この「何も積み上がらなかった1年」の方がぼくにはきつかった。

1年後の自分を想像すると、「このまま乗り換え続けても、どこにも辿り着かない」という予感があった。でも、どうすればいいかはわからなかった。とにかく「月5万」という数字だけを追いかけていた。

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副業の最初の失敗でよくあるパターン

ぼくの体験を人に話すと「わかる」と言われることが多い。どうやら、副業を始めてすぐ辞める・乗り換えを繰り返すというパターンは珍しくないらしい。

ぼくが観察した範囲で言うと、副業の最初の失敗には共通したパターンがある。

パターン1. 「稼げそう」だけで選ぶ

副業を選ぶ基準が「月収目安」や「必要なスキルなし」という情報だけになっているケース。自分がそれをやって何を感じるか、どんな体験をするかは考えていない。

ぼくはまさにこれだった。クラウドソーシングを選んだのも、ブログを選んだのも、YouTubeを選んだのも、全部「稼げそう」という基準だった。

パターン2. 成果のないフェーズを「失敗」と判断する

どの副業も、最初は成果が出ない期間がある。その期間の長さは副業の種類によって違う。クラウドソーシングは最初の案件を取れるかどうか。ブログは3〜6ヶ月。YouTubeは数ヶ月から1年以上。

「成果が出るまでの時間」を理解せずに始めると、成果が出ない期間を「失敗」と判断してしまう。成果のないフェーズは、副業の問題じゃなくて「まだ途中」なのに。

パターン3. 副業を「道具」として見る

ぼくがそうだったように、副業を「問題解決ツール」として見ている人は多いと思う。

道具として見ると、「効果がなければ道具を変える」という判断になる。でも、副業は単なる道具じゃない。ある程度の時間とエネルギーを投資して、少しずつ積み上げていくものだ。道具の感覚で接すると、積み上がる前に乗り換えてしまう。

これはぼく自身への反省でもある。クラウドソーシングもブログもYouTubeも、もし「道具」ではなく「続けながら上手くなる体験」として向き合っていれば、結果が違ったかもしれない。

パターン4. 情報を集めることが副業になっている

副業の情報収集に時間をかけすぎているケースも多い。ぼくも最初の数週間は「調べる」時間の方が「やる」時間より長かった。

情報収集は大事だ。でも、「調べているうちにやった気になる」という落とし穴がある。調べることは準備であって、副業ではない。最初の1件のクライアントに応募するまで、最初の1記事を書くまで、最初の1本の動画を作るまで、副業は始まっていない。

「情報を集める → 動き出す」の間にある壁を、どのタイミングで越えるかが、副業の最初の分岐点だと思う。

副業の動機を一度だけ書き出してみてほしい

ぼくが1年間の失敗から学んだことをひとつだけ具体的な行動として伝えるなら、こうなる。

副業を始める前に、なぜその副業をやりたいのかを、紙かスマホのメモに書き出してみてほしい。

「月5万稼ぎたい」と書いたとして、それだけで終わりにしないでほしい。「なぜ月5万が必要なのか」「その副業をやることで自分がどう感じるか」「収益ゼロが3ヶ月続いても続けられる理由は何か」を、一緒に書いてみてほしい。

ぼくは最初の1年間、この問いに答えずに動いた。だから、「続ける理由」が数字の達成だけになっていた。数字が達成できないと判断した瞬間に、続ける理由を失った。

動機を言語化しておくと、成果が出ない時期に「なぜ自分はこれをやっているのか」という原点に戻れる。全部うまくいったわけじゃないけど、それがあるとないとでは、途中の粘り方が変わると思う。

副業は長期戦だ。最初の数ヶ月は、ほぼ成果が出ない。そこを乗り越えるために必要なのは、スキルでも知識でもなく、「なぜやるのか」という動機だったとぼくは思っている。

ぼくの場合、動機を言語化したのは10ヶ月目だった。もっと最初にやっておけばよかったと思う。だから、これを読んでいるあなたには、最初にやってほしい。それだけの話だ。

副業の最初の失敗は、副業の選択ミスではなかった。それが、3年経って出た結論だ。

クラウドソーシングもブログもYouTubeも、それぞれが悪かったわけじゃない。ぼくの動機が、どれとも最初は噛み合っていなかっただけだった。噛み合う動機をようやく見つけたとき、ぼくは初めて「続けられる理由」をちゃんと手に入れた。それが結果的にブログだったというだけの話だ。

ぼくの最初の失敗3つを正直に話す

失敗1. 動機が「逃げ」だった

「月5万稼ぎたい」という動機は、表向きは前向きに見える。でも、ぼくの場合は「本業の給料だけじゃ生活が成り立たない恐怖から逃げたい」という動機だった。

恐怖から始まった副業は、成果が出ない時期に続けにくい。逃げるための手段が機能していないと分かった瞬間、次の逃げ場を探してしまう。

副業の種類を乗り換えるたびに、ぼくは「稼げそうな副業を探す」という逃避行動をしていた。副業自体に向き合うのではなく、副業を探すことで焦りを紛らわせていた。

「逃げ」を動機にしていると、副業が上手くいかないときに「では他の逃げ場はないか」という思考になる。副業を「続けてうまくなる」という発想ではなく、「合うものを見つけて一発逆転する」という発想になっていた。

失敗2. 本業が忙しいときほど副業に逃げようとした

本業の営業が繁忙期に入ると、ぼくは副業について考える時間が増えた。

逆説的に聞こえるかもしれないけど、「本業がつらいとき」に「副業で解決しよう」と考えていた。本業を変えるよりも、副業で収入を増やす方が早い。そういう発想だった。

でも、繁忙期は体力も精神力も削られる。副業に使えるエネルギーがない状態で「早く稼ぎたい」という焦りだけが高まる。そのコンビネーションが一番きつかった。

失敗3. 収益ゼロの期間に「やっぱり無理」と思った

副業を始めて最初の9ヶ月、収益はゼロだった。

9ヶ月ゼロが続くと、さすがに「やっぱり自分には無理なのか」という気持ちが出てくる。それ自体は仕方ない。問題は、その「無理かも」という感覚が出るたびに副業を変えていたことだ。

本当は、同じことを続けていれば結果が出た可能性がある。でも、「月5万達成できるか」という基準で評価していると、途中の成長が見えない。継続することに意味を見出せなかった。

「9ヶ月収益ゼロ」というのは、実は積み上がっている状態だったかもしれない。クラウドソーシングで学んだ提案の書き方、ブログで書いた18本の記事、YouTubeで作った10本の動画。全部、スキルとしては残っていた。でも、ぼくにはそれが見えなかった。「ゼロ」という数字だけ見て、「積み上がっていない」と判断した。

動機のズレに気づいたきっかけ

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Photo by Furkan Bayraktaroğlu on Unsplash

ブログで副業収益が初めて発生した日のことは、今でも覚えている。

10ヶ月目。ブログを再開してから4ヶ月後のことだった。アドセンスの収益が1,012円になっていた。

「嬉しい」と思った。

不思議な感覚だった。1,012円は、月5万には全然届かない。それなのに、なぜかすごく嬉しかった。達成感があった。「誰かに読まれた」という感覚があった。

そのとき気づいた。ぼくは1,000円の収益に喜べる。数字だけじゃなくて、「書いて届いた」ことに意味を感じている。これは、「月5万」という数字への焦りとは違う動機だ。

最初から「月5万」だけを追いかけていたから、どれだけ書いても「届かない」という感覚しかなかった。でも、1,012円に喜べる自分がいた。これが、少し動機が変わった瞬間だった。

動機のズレから立て直せた理由

1,012円の収益から2年後、ぼくの副業収益は月6〜8万になった。

立て直せたのは「方法を変えた」からではなく、「ものさしを変えた」からだと思う。

「月5万達成できるか」というものさしで測るのをやめた。「書いた記事が読まれたか」「少しずつ積み上がっているか」という短期のものさしを持つようにした。

完全に動機が変わったわけではない。今でも月の収益は気になる。家計が苦しいのは変わらなかった。でも、数字だけで判断する割合が減った。

最初の失敗は、動機のズレだった。稼ぎたいという気持ちは悪くない。問題は、それだけを判断基準にしてしまったことだった。

副業を始めようとしている人に、ひとつだけ聞いてほしいことがある。

「なぜ、その副業をやりたいと思っているのか」

「稼げそうだから」は動機じゃない。なぜその副業をやると、少し気持ちが前向きになるのか。なぜそれなら続けられそうなのか。そこまで考えてから始めると、最初の半年が全然違う景色になると思う。

ぼくはその問いを飛ばして始めたから、1年間をほぼ無駄にした。同じことをする人が少しでも減ればいい。

⚠ 地雷ポイント

副業の最初に踏む地雷は、副業の種類の選択ミスではなく「動機のズレ」であることが多い。「月5万稼ぎたい」という数字目標だけで動き出すと、成果が出るまでの期間を乗り越えられない可能性が高い。始める前に「なぜこの副業をやりたいのか」を一度だけでいいので言語化してみること。


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